相続税(申告)と贈与税(申告)のポイント

相続税改正と申告のポイント

今年、税制改正が予定されている相続税ですが、その改正の内容は次の通りとなっています。

◆基礎控除の引き下げ
現在  5,000万円+1,000万円x法定相続人の数
改正案 3,000万円+600万円x法定相続人の数

3人家族の場合基礎控除が、8,000万円から4,800万円に減少するため、3,200万円の控除が無くなります。つまり、今までは基礎控除内で収まっていたので相続税の負担がないと予想されていたケースでも、相続税額が発生する可能性が大きいことになります。

とりわけ、メインの財産が自宅である場合、特に都心に自宅があると、路線価評価額や固定資産評価額が基礎控除額を超えることになります。その場合、租税特別措置法の特例を要件を満たせば、80%の割合で減額されます。しかし、現在ではその特例を受けるためには相続税の申告書の提出が必須となっています。申告書の提出が今まで以上に重要となります。
◆税率の見直し
現在  3億円以下 40%、3億円超 50%
改正案 2億円以下 40%、3億円以下 45%、6億円以下 50%、6億円超 55%

最高税率が50%から55%へ引き上げられることになります。

◆死亡保険金の非課税限度額の見直し
現在  500万円x法定相続人の数
改正案 500万円x法定相続人の数→数に制限が加えられて、未成年者・障害者・生計一に限定される予定です。

◆その他、未成年者控除や連帯納付義務の附帯税等
未成年者控除 現行 6万円/年         改正案 10万円/年
障害者控除  現行 6万円または12万円/年   改正案 10万円または20万円/年

税務署で相続や譲渡などの資産税部門出身者と合同による申告を承っています。

贈与税改正と申告のポイント

◆税率の見直し
現行   最高税率 50%
改正案  最高税率 55%

ただし、20歳以上の者が両親や祖父母等の直系尊属から贈与を受けた場合の税率と、それ以外の税率の2種類があります。
例えば、500万円を贈与された場合、贈与税額は、20歳以上の直系尊属からの贈与は48.5万円、それ以外は53万円となります。1000万円の贈与の場合は、それぞれ177万円と231万円です。

◆相続時精算課税
現行  受贈者の対象が推定相続人 贈与者の年齢65歳以上
改正案 受贈者対象が20歳以上の孫が追加 贈与者の年齢60歳以上に緩和

孫に相続時精算課税で贈与した場合は、孫の相続税を計算するときに2割加算の適用をうけます。相続税の2割加算の税制改正案は出ていませんので、注意が必要です。

相続時精算課税を利用する場合の注意点は、次の通りです。
・期限内に申告書を提出すること
・届出書は撤回できない


改正の適用開始は、相続税は平成23年4月1日以後、贈与税は平成23年1月1日以後が予定されています。

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